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【レポート】猪研+夏合宿「夏だ!海だ!西海岸でイノベーション!」【令和元年7月27・28日開催】

更新日:2021年1月13日




令和元年7月27日(土)~28日(日)、長崎県内の若手公務員に呼びかけ、長崎県西海市の西海岸で交流と研修を目的とした合宿を開催しました。その内容をレポートします。


外海世界遺産ツアー

外海の出津教会

外海の大野教会堂

 西海岸ツアーのスタートは、平成30年に世界遺産に登録された「長崎・天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産がある長崎市外海地区から。長崎市職員のガイドで出津(しつ)集落と大野集落を巡りました。禁教時代から信徒発見、そしてド・ロ神父によるまちづくりへと幾重にも重なる歴史の重層性をお話しました。


◯外海の出津集落


◯外海の大野集落


大瀬戸まち歩き

喫茶「芙蓉」

 西海市役所がある西海市大瀬戸地区もまた歴史が深いエリア。橋本さんが案内するグループと西海栗クリエイティブカンパニー(SCC)の浪方さんが案内する2グループに別れ、1時間程度まち歩きを行いました。浪方さんのグループはまず歴史民族博物館を訪れ、平安時代の「ホゲット石鍋製作跡」等の歴史資料を見学し、商店街へ。商店街の中心はOSC(大瀬戸ショッピングセンター)と呼ばれる施設で、食料品や日用品、文房具、家電まであり、生活には事足りない品揃え。小さなゲームセンターも併設してありました。

 商店街の一角には空き店舗をセルフリノベーションした事務所が。平日はSCCの事務所として、休日は地域の子供たちのための空間として活用しているとのこと。複数団体でひとつのテナントを上手く利用していて参考になりました。

 少し歩き疲れたので、老舗喫茶「芙蓉」さんでアイスコーヒーを片手に一休み。内装がレトロで、昭和好きには堪らない雰囲気でした。急なお願いにも関わらず、団体客の訪問に快く対応していただきました。人の温かさに感謝。


雪浦まち歩き

「ゆきや」前の通り

雪浦海水浴場

 雪浦地区は地域外からの移住者が多い地区です。「雪浦特区」と呼ばれるほど、周囲の地区とはひと味違うそうで、古くからの住民と移住してきたアーティストやデザイナーなどが自然の中で一緒に生活しています。こうしたした仕掛けを行ってきたのがNPO法人「あんばんね」です。「あんばんね」とはこちらの方言で「遊んでいきませんか?」という意味で、今では大人気イベントとなった「雪浦ウィーク」を始め、情報発信や移住支援などの活動を20年にわたり続けられています。

 明治時代から続く「川添酢造」さんへ立ち寄り、酢造工場の見学をさせていただきました。昭和57年7月の長崎大水害により、長崎市中心部の老舗の飲食店の廃業が相次ぎ、その影響で多くのお客さんを失ってしまったそうです。そこから、無添加にこだわり、地元の合鴨農法で栽培された米を原料とした純米酢づくりにシフトしたそうです。

 「ゆきや」さんは、「あんばんね」が手がける古民家を利用した寄合所で、1階は日替わりでカフェやパン屋さん、2階はイベントスペースになっていました。1階の大きな窓から通りの様子がよく見え、静かでとても居心地の良い空間でした。

 帰り道、雪浦海水浴場に立ち寄って、ちょっとだけ夏を感じました。松林が美しい浜でした。


〇川添酢造


〇ゆきや


ワークショップ1+交流BBQ

ゲストハウス森田屋

 夜のワークショップ会場と宿泊場所は平成30年5月に完成したばかりの「ゲストハウス森田屋」さん。ワークショップでは各団体ごとに参加者の自己紹介と代表者によるプレゼンを行いました。トップバッターは橋本さん率いる西海市。西海市の魅力や今回参加した各都市と西海市の繋がりなどについて橋本さんからお話いただきました。「あんばんね」や西海市の素敵な大人を紹介する「おんじやんおんばやん」の発表も。

 そのほか、国土交通省の久原さん、長崎県庁坂口さん、平戸市役所の瀧下さん、波佐見町の株式会社 Steamshipの藤山さん、佐世保市役所の井上さん、東そのぎ町役場の中山さん、大村市の山口さんに発表いただきました。どのプレゼンも個性豊かで秀逸で、熱量あり笑いありのとても有意義なワークショップとなりました!

 ワークショップの後は(メインイベントの?)交流会BBQ!「あんばんね農園」で採れた野菜や豪華な刺身の盛り合わせが華を添えました。賑やかな宴は深夜まで続き、参加者同士で交流を深めました。


集合写真

〇ゲストハウス森田屋


豪華すぎる朝食!

豪華すぎる朝食

 目が覚めると、地域のお母さんたちが朝6時から仕込んでくれた豪華すぎる朝食が待っていました。新鮮野菜のサラダ、かぼちゃの煮物、茄子のおひたし、キッシュに漬物、二日酔いに優しいしじみの味噌汁、そしてかぼちゃの冷製スープまで!昼ごはんが要らないくらい大満足!


七ツ釜鍾乳洞

国指定天然記念物 七ツ釜鍾乳洞

 国指定天然記念物の七ツ釜鍾乳洞は、約3000万年前の海底が隆起してできたとされ、中はヒンヤリして最高の避暑地。子供の頃に連れて行かれた人が多いかも知れませんが、大人になって改めて行ってみるとその神秘的な雰囲気や自然の不思議を感じることができて新鮮でした。梅雨明けしたこともあろ、多くの観光客で賑わっていました。素晴らしい観光資源だと感じました。入場料は510円。 湧き水で仕込んだラムネが名物です。


◯七ツ釜鍾乳洞


長尾城公園

市民主体のユートピア 長尾城公園

 七ツ釜鍾乳洞からほど近い山の頂上に、地域住民が私有地にコツコツと作り上げている「長尾城公園」があります。園内の案内板には「長尾城は、永正年間、太田和、中浦の境にある石宗この地に、長岡玄頭によって築かれた山城である。」と記されており、この地の深い歴史が伺えます。

 この日は、公園整備活動の代表者である田添さんにもお越しいただき、お話を直接伺うことができました。田添さんは元々は大工さんで、公園内にあるベンチや遊具、ステージ、小屋など様々なアイテムを自作しているそうです。ここのテーブルにはキャスターが付けられており移動が自由にできたり、生きた樹木を利用したブランコがあったり、行政が公共事業ではできないような柔軟なアイデアが沢山あって目からウロコでした。

 そして、よく土地の起伏や眺望といった環境特性を読み込んで適切にアイテムが配置されており、全てを田添さんが手掛けていることからアイテムのデザインも統一されていて景観デザインとしても完成度が高かったことにも驚きました。ぜひ皆さんに一度体験して欲しい場所でした。


◯長尾城公園


ワークショップ2

伊佐の浦公園にて

 最後のワークショップは、大自然を手軽に楽しむことのできる「伊佐の浦公園」の交流館で、2日間の振り返りを行いました。主に「2日間の感想」「西海市西海岸の魅力」「公務員の仕事」の3つのポイントで振り返っていただきました。「とても有意義な合宿だった」「西海市の人の温かさが良かった」「交流で刺激を受けた」など、ありがたいコメントを沢山いただきました。

 東そのぎ町役場の中山さんが自分の感想の最後にある名言を残してくれたのですが、それが室内に掛けられていたカレンダーに書いてあった名言を丸々読んでいたことには、参加者一同が爆笑してしまいました。


◯伊佐の浦公園


まとめ

 猪研は昨年度立ち上がったばかりで、ましてや県内の公務員合同での合宿は初めての試みで不安もありました。しかし、30名を超える県内の若手公務員やまちづくりに関わる若い方々に参加いただき、無事に合宿を終えることができてホッとしています。人の交流がイノベーションを生むと信じて活動を続けており、多くの参加者から「今回の合宿で刺激を受けた」とコメントいただき嬉しく思っています。

 最後のワークショップの一幕で次回、中山さんの「東そのぎ町」での開催が決定しました!詳細は中山さんと詰めていきたいと思いますのでお楽しみに。参加された皆さんお疲れさまでした!そしてありがとうございました!まとめ動画を作成しましたので、こちらもぜひご覧ください。


おまけ

崎戸海浜公園

オプショナルツアーで崎戸の「崎戸海浜公園」に行きました。夏こそ「西海岸」の海ですね!

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